山梨県、救急医療情報サービス「Smart119」の実証実験を開始[ニュース]
山梨県主催の『TRY! YAMANASHI! 実証実験サポート事業』のライフサイエンス部門では、千葉大学発医療スタートアップ企業の株式会社Smart119の救急医療サービス「Smart119」の導入を認定した。
山梨県は、近い将来のリニア中央新幹線開業時に新駅が設置され、東京都心から25分、名古屋から45分とアクセス性向上が見込まれ、最先端技術の集積地を目指している。その一環として「テストベッドを突破口に最先端技術で未来を創るオープンプラットフォーム山梨」を策定し、『TRY! YAMANASHI!実証実験サポート事業』を創設。この実証実験サポート事業では、同県全域を対象に、医療・エネルギー・モビリティ・農業など最先端技術の実証実験を行い、社会実装を目指す。
今回の実証実験では、救急搬入困難の解消と搬入時間改善のために、地域に寄り添ったシステム開発、運用面の検証が実施される。
実証実験から得られたデータ、人口構成や気候、消防署、保有救急車台数、医療施設数などの地域特性が分析され、山梨県に最適化されたSmart119が開発されていく。成果指標としては、時間計測、医療機関へのアンケート調査を実施予定。
◆実証実験の実施・支援期間
・2021年9月下旬~2022年2月末日
◆Smart119の実証実験内容
・各消防本部指令センター、救急隊へタブレット端末を配置し、救急事案で患者情報の入力を行い、その情報を病院への患者受入要請に使用する。
・病院はPC画面で救急隊から送られてきた患者情報を確認し、受入可否の判断、返答を行い、受け入れる場合は患者受入準備を整える。
・山梨県内消防本部の指令課・警防課・救急課、山梨県内のメディカルコントロール協議会、2次・3次救急指定病院救急科の協力を得て実施する。
(執筆:デジタル行政 編集部 和泉 理子)