豊橋市、「AIの活用で児童虐待に立ち向かう」「期日前投票所の混雑を解消する」をテーマに実証実験[ニュース]
愛知県豊橋市は9月から12月の間、「AIの活用で児童虐待に立ち向かう」「期日前投票所の混雑を解消する」をテーマに実証実験を行う。
本実証実験は、豊橋市と日本全国の自治体の課題とスタートアップ・民間企業をマッチングするオープンイノベーション・プラットフォームであるアーバン・イノベーション・ジャパンが共に取り組んでいた協働実証実験「Urban Innovation TOYOHASHI(アーバン・イノベーション豊橋・URL)」で、実証実験に参加するスタートアップ企業の審査を行い、このたび採択されたものとなる。
アーバン・イノベーション豊橋はスタートアップ企業との協働実験を通じて自治体が抱える社会課題を解決するプロジェクトで、2018年の本格始動からこれまで全国14の自治体とプロジェクトに取り組んできた。
本年の実証実験は9月から準備を開始し、12月に実験を終え、年度内には報告をまとめる見込みとなっている。また、本実証実験の結果を受けて、2022年1月には本格導入の可否を検討するものとしている。
採択された実証実験の概要は次の通り。
採択課題1:子どもや家庭の健やかな成長と明るい未来のために、AIの活用で児童虐待に立ち向かいたい!
【解決したい課題】
年々増加する児童虐待対応。その場の情報や経験に頼るだけではなく、これまでの実績データをケース対応検討に活かし、組織判断力を高めたい。
(豊橋市 こども若者総合相談支援センター「ココエール※」)
※豊橋市役所内に設置された部署の一つ。児童福祉法に規定される「子ども家庭総合支援拠点」と、子ども・若者育成支援推進法に規定される「子ども・若者総合相談センター」の両方の機能をもつ複合的な相談窓口。
【想定する実証実験の概要】
「ココエール」において、日々寄せられる児童虐待相談記録を解析し、AIに学習させ、個別ケースの重症度判断や対応方針を客観的に示す。
【採択企業】
株式会社カナミックネットワーク
採択課題2:期日前投票所・駐車場の混雑を解消し、快適な投票環境を作りたい!
【解決したい課題】
周辺道路に渋滞を発生させるほど混雑する期日前投票所・駐車場の混雑状況を平準化させたい、緩和させたい。
(豊橋市 選挙管理委員会)
【想定する実証実験の概要】
人体が放出する赤外線エネルギーを検知する方式で期日前投票所・駐車場の混雑状況を計測して、スマートフォン等への情報発信を行い、実際の選挙で混雑が解消されるかを実証します。
【採択企業】
株式会社センサーズ・アンド・ワークス
(執筆:デジタル行政 編集部 柏 海)