たつの市、高齢者の外出促進及び熱中症対策の効果を検証する実証実験[ニュース]
兵庫県たつの市は8月17日から、株式会社チカク・セコム株式会社とともに、セコムの見守りサービス「まごチャンネル with SECOM」を活用した、高齢者の外出促進及び熱中症対策の効果を検証する実証実験を開始する。
たつの市では、誰もが安心して快適な日常生活を営むことができるよう、市民と行政が共に助け合い、支え合う、自助・互助・共助・公助のバランスの取れた、ユニバーサルデザインの福祉のまちづくりを推進している。
一方で、高齢者と地域とのつながりの希薄化、また独居高齢者の増加に伴う、孤独・孤立対策が課題となっている。また、昨年からの新型コロナウィルス感染症の流行で、高齢者が自宅にこもりがちになり、フレイル等の健康二次被害や遠方の家族と会えない等の心理的被害も懸念されている。
今回の実証実験では、たつの市在住の65歳以上の高齢者10名の自宅に「まごチャンネル with SECOM※」を設置して離れて住む家族とのコミュニケーションに活用。さらに、たつの市やセコムから外出の促進や熱中症予防を促す動画をチカクのシステムを活用して配信する。そのうえで、主に以下の検証を行う。
① 家族及び自治体から「まごチャンネル with SECOM」を活用した呼びかけで、高齢者が外出することを促せるか?
② 家族及び自治体から「まごチャンネル with SECOM」を活用した呼びかけで、高齢者が水分補給などの熱中症対策を行うか?
③ 「まごチャンネル with SECOM」を活用することで、ご実家の熱中症予防に対して、家族の意識が高まるか?
※ まごチャンネル with SECOMは、セコムとチカクが協働して開発した「たのしい、みまもり。」がコンセプトの高齢者向け見守りサービス。チカクの「まごチャンネル」を通じて、スマートフォンアプリで撮影した動画や写真を実家のテレビで楽しむことができ、家族側では「まごチャンネル」本体に接続したセコムの環境センサーからの情報をもとに「みまもりアンテナ」アプリを使って、離れて暮らす親御さんの起床や就寝、室内の温湿度の確認や熱中症危険度のお知らせを受け取ることが可能。
本実証実験開始にあたり、チカク代表取締役の梶原健司氏は次のようにコメントしている。
「コロナ禍の長期的な外出自粛に伴い、高齢者の健康二次被害が懸念されている中で、今回、たつの市様の高齢者の外出を促す取組みに『まごチャンネル with SECOM』を採用いただき、セコム様と一緒に今回の取組みに参加させていただけることを深く感謝申し上げます。 “シニア・ファースト”を掲げている弊社としては、今後も高齢化社会における課題解決に寄与していきたいと考えています」
(執筆:デジタル行政 編集部 柏 海)