福島県昭和村と不動産テックのFANTAS technology、空き家利活用と地方創生推進のための連携に関する協定を締結 [ニュース]
福島県昭和村は、FANTAS technology株式会社と、令和3年12月1日に「空き家利活用と地方創生推進のための連携に関する協定」を締結した。
【協定締結の背景と目的】
近年、人口減少を伴う少子高齢化や核家族化により、全国的に空き家等が増加し、大きな社会問題になっている。総務省統計局発表「平成30年住宅・土地統計調査」によると、全国で空き家は約849万戸、空き家率は13.6%と過去最高の水準に増加している。
空き家が放置され続けると、地域の景観を損なうのみならず、地震などの災害発生時の倒壊の危険、放火などの治安悪化等地域社会に様々な悪影響を及ぼす可能性があり、空き家問題の解決は急務となっている。
FANTAS technologyは、平成27年より空き家再生事業を開始し、これまでに150戸以上の空き家再生に取り組み、令和3年4月からは空き家を含めた中古戸建て流通のプラットフォーム(https://fantas-repro.com)の提供を開始している。また、国土交通省の「住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」に、空き家の価値を算出し修繕や売却など利活用を促進する「地域の空き家の可能性見える化プロジェクト」が採択されるなど、空き家問題の解決に向けて、官民連携の取組も強化している。
昭和村は人口約1,200人、福島県の南西部に位置し、奥会津と呼ばれる地域にある村。昭和村では、平成23年から空き家バンクの運営を開始しており、空き家バンク登録のための物件の改修費や家財道具の廃棄にかかる費用等に対する補助を独自に行い、40戸以上の空き家解消に繋げている。令和3年12月1日時点で、約170戸の空き家が確認されており、定住促進と地域の活性化を図るための取組をさらに推進するため、「空き家利活用と地方創生推進のための連携に関する協定」を締結する運びとなった。
今後は、昭和村とFANTAS technologyが相互に連携・協力し、「地域の空き家の可能性見える化プロジェクト」の実証事業を展開する。
具体的には、昭和村の空き家所有者等8名に対し、無償で物件調査を実施し、空き家がもつ資産価値や将来性を可視化することで、適正価格での流通、賃貸化や観光施設への転換などの利活用を促進する。これにより、空き家問題の解決と地方創生の実現を目指す。
■昭和村との主な連携内容
(1) 空き家の情報の発掘、現地調査、査定及びレポート提出等の実証事業に関すること
(2) 空き家問題への対策にかかる情報発信及び空き家の流通促進に関すること
(3) 空き家の利活用に関すること
(4) 地域活性化の促進に関すること
(5) その他、地域事業者との連携に関すること
■「地域の空き家の可能性見える化プロジェクト」概要
【取組内容】
① 地域の空き家(土地・建物)の現地調査(調査費無料):
判明している空き家(土地・建物)の所有者等が詳細調査を希望する場合、全件で実施
② 空き家の資産価値を可視化:
売却・賃貸化・リフォームなどの活用方法や資産価値、利活用に伴い発生する費用を算出したレポートを作成し、空き家所有者等に提供
③ 空き家売却・活用のサポート:
1.地域の不動産事業者と連携した売却活動
2.空き家バンクの活用
3.空き家物件プラットフォーム「FANTAS repro」の活用
【福島県昭和村について】
昭和村役場住所:福島県大沼郡昭和村大字下中津川字中島652番地
昭和村長:舟木 幸一(ふなき こういち)
昭和村は、人口約1200人、福島県の南西部に位置し、奥会津と呼ばれる地域にある。村の中心部を流れる野尻川や玉川、滝谷川の3本の川筋の標高400~700mの僅かな平坦高冷地に10の集落からなるほとんどが山岳地の農山村であり、 冬には2メートルもの雪が降り積もる特別豪雪地帯。伝統織物の上布の原料となる 苧麻(からむし)を栽培生産している本州唯一の村で、現在は、カスミソウ栽培にも力を入れ、その生産量は夏秋期において全国一位。
昭和村では、平成23年4月に空き家バンク制度をつくり、空き家の利活用を推進している。また、空き家バンクに登録された物件の改修工事費及び家財道具の廃棄にかかる費用を対象に援助金を支給するなどの村独自の施策も展開している。
・福島県昭和村 空き家バンク
https://www.vill.showa.fukushima.jp/procedure/152
【FANTAS reproについて】
空き家・中古戸建て物件の紹介や、入居にあたって必要となるリフォーム費用をシミュレーションできるサービス。物件ごとの修繕箇所やリフォーム費用などを即時算出し、住まいとして利用するための総費用を見える化する。
空き家等の中古でも安心できる理想の住まいを探したい購入者と、要修繕リスクを低減し、収益を高めたい空き家・中古戸建て取扱いの不動産会社の双方をサポート。今後は金融機関やリフォーム事業者と連携し、物件探しから購入、リフォームまでを一気通貫で支援する、空き家購入と心豊かな生活実現のためのマッチングプラットフォームを目指している。
URL: https://fantas-repro.com
【FANTAS technologyについて】
FANTAS technologyは、他社に先駆けて平成27年9月より空き家再生事業を開始し、これまでに150戸超の空き家を自社で再生してきた。平成30年10月からは不動産クラウドファンディング「FANTAS funding」(https://www.fantas-funding.com)において空き家再生案件を組成、また令和3年4月には、これまでの実績や蓄積したノウハウを活かし、空き家流通プラットフォーム「FANTAS repro」の提供も開始。空き家問題の根本的解決を目指している。
社名:FANTAS technology株式会社
本社:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿4-3-8 KDX恵比寿ビル5F
代表者:代表取締役 國師 康平
設立:平成22年2月22日
資本金:1億円
事業概要:オンラインとオフラインを融合する(Online Merges with Offline(OMO))「FANTAS platform」事業
・AIを活用した不動産/金融領域におけるマッチングサービス
・カスタマーサクセスを重視したクラウド型資産管理アプリの提供
・クラウドファンディングを通じた空き家の再生
URL:https://fantas-tech.co.jp
(執筆:デジタル行政 編集部 與那嶺 俊)