浜松市、DX推進計画を策定[ニュース]
スマートシティの先進的な取り組みにおいて全国的に知られる静岡県浜松市は、国の各種法律(官民データ活用推進基本法やデジタル社会形成基本法等)の制定や総務省「自治体DX推進計画」の策定、同市の「デジタルを活用したまちづくり推進条例」の制定等を踏まえ、同市のデジタル・ガバメントや官民データの活用を効果的に推進するとともに取組を加速するため、「浜松市DX推進計画」を策定した。
本計画において目指す方向性は、「人に寄り添ったデジタル活用~安全・安心、便利で快適な市民サービスの実現~」としており、その基本的考え方を、以下の通りに据えている。
同計画の対象期間は2023年1月から2025年3月までとされており、この期間内において情報通信技術(ICT)や政策の進展により適宜計画内容を見直すとのことである。
① 人が中心、デジタルは手段
② 個人情報の保護とプライバシーへの配慮
③ 変化を先取りし、新たな価値を創出する(組織・制度・職員意識の変革)
④ 小さく始めて、改善を繰り返す
⑤ システム所有からサービス利用へ
そして、目指す方向性を達成するための具体的な取組項目として、「デジタル活用による市民サービス向上の取組」と、「自治体の生産性向上の取組」との大きく二つに分類したうえで、それぞれについて、さらに具体的かつ詳細な項目を掲げている。
(1)デジタル活用による市民サービス向上の取組
① 行政手続きのオンライン化の推進
② 書かない窓口の推進
③ キャッシュレス決済の推進
④ 電子契約・電子請求の推進
⑤ 情報発信や相談等のスマート化
⑥ デジタルを活用したコミュニケーションのUD化
⑦ デジタル活用のサポート
⑧ オープンデータ化の推進
⑨ マイナンバーカードの普及及び利活用
⑩ セキュリティ及び個人情報の適切な取り扱いの確保
(2)自治体の生産性向上の取組
① LGX推進に向けた組織・職員意識の変革
② LGX推進に向けたインフラ環境の整備
③ テレワーク等柔軟な執務環境の整備
④ ペーパーレス化の推進
⑤ 情報システムの標準化・共通化
⑥ デジタル活用による業務改革の推進
なお、2019年2月に策定された、「浜松市情報化基本方針」は、同計画に統合されることとなる。
また同計画に関する資料は、浜松市HPにて、本書および、解説版が公開されている。解説版では、DXに向けた各取り組みのKPIやロードマップが描かれている。
(執筆:デジタル行政 編集部 野下 智之)