横浜市、スタートアップ社会実装推進事業にスカイファーム株式会社のOMOシステム「NEW PORT」を採択[ニュース]
横浜市は、主催するスタートアップ社会実装推進事業「トライアル導入コース」にスカイファーム株式会社が提供するSaaS型オーダーマネジメントシステム「NEW PORT」を採択した。
スタートアップ社会実装推進事業 概要
地元経済の成長を担うスタートアップの優れた技術シーズやアイデアを後押しするべく、横浜市は令和4年11月に、「試作品等の開発・実証実験」、「市内中小企業及び横浜市役所を導入先とするトライアル導入」の2コースから企画提案を募集。
採択企業は一定期間、サービス導入先の探索やマッチング、導入効果の検証に係るコンサルティングといった手厚い支援のもと、市と伴走して実証実験を進行できる。スタートアップが成長する上でこれまで高い壁となっていた、実証実験の実施や試作品の導入・効果検証を、自治体とともに推し進められる事業である。
本事業のトライアル導入コースに、スカイファーム株式会社が提案した「デリバリー等のオーダーマネジメントシステム、OMO※1」が採択され、2023年よりこのOMOシステムの効果検証を横浜市において実施する。
※1 OMO(Online Merges with Offline)・・・顧客がチャネルの違いを意識せずにサービスを受けられるよう、リアルとネットをシームレスに繋ぐマーケティング手法
オーダーマネジメントシステム「NEW PORT」
【提案について】
提案内容:横浜市内事業者の販路としてOMOポップストアを出店し、市民、観光客、訪日外国人がオンライン/オフライン問わずショッピングを楽しめるビジネスの創出
実施期間:来春
実施場所:横浜市内(未定)
「NEW PORT」は、デリバリーやモバイルオーダー、EC機能などを受注から実績まで一元管理できるオーダーマネジメントシステム。各事業者に最適な機能をカスタマイズできる本システムを、横浜市内に出店予定のポップストアに搭載する。
誰もが知る有名店から、地元の方が足繁く通う隠れ家まで、市内店舗の商品を中心に横浜市役所のイベントスペースへ集約、ポップストアとして営業し利用者向けに開放する。現地の商品販売に加えNEW PORTで構築可能なオンラインショップも同時にオープンし、オンライン/オフライン両面からユーザーの購買体験をサポートできる点が、このOMOポップストアの特徴である。
【NEW PORTについて】
https://www.new-port.jp/
OMOの可能性
OMOポップストアの導入により、大きく以下3点の新たな価値の創出が期待される。
1. 実店舗を持たない事業者でも手軽にポップアップストアを出店可能
建物の点検や維持管理の必要がなく、実店舗を持たない事業者も手軽にNEW PORTを活用して出店できる。
2. 購買チャネルの多様化
NEW PORTなら、事業者はポップストアで販売する商品をそのままオンラインの注文サイト上に掲載できるので、ユーザーは「店舗に来店し直接購入」「店舗に来店し気に入った商品をEC購入」「自宅(店舗外)からサイトを閲覧し、EC購入」のように、自分にあったショッピング体験を選択できるようになる。
3. 狙った場所(スペース)での回遊促進
OMOを実施することで特定の場所にユーザーを集められるため、スペース提供側は狙った場所での回遊促進を図れる。
スカイファームは、ユーザー/事業者双方によりスマートな体験価値を提供すべく、各社と提携しNEW PORTでの取引データをまとめて管理できるPOSレジや新たな商品受け取り方法を提供する。
来春より横浜市内にて実証実験を開始し、OMOポップストアの出店とWEB購入サイトが作れる仕組みを検証予定だ。
次年度以降は、本実証実験の効果検証をもとに恒常的に出店できるスキームを確立し、安定運用及び他スペースでの展開へと繋げていく。
今回の実証実験によるOMOの本格実施により、事業者の新たなビジネス機会の創出、並びにユーザーのLTV、リテンション向上を実現する。
(執筆:デジタル行政 編集部 加納奈穂)