群馬県が「ぐんまAgri×NETSUGEN 共創」の実証実験を実施

群馬県は、令和6年度「ぐんまAgri×NETSUGEN 共創」実証事業にて、株式会社フェイガーと協力し、農業課題解決に向けた実証事業を推進した。
2024年3月、群馬県が主催するこの実証事業では、フェイガーが「カーボンクレジット(中干期間の延長)生成における簡易圃場データ収集方法の開発、乾燥ストレスによる収量減のリスク回避手法の開発」の実証実験を行った。
実証の結果、①水位センサーの導入によりJ-クレジット水田中干し延長の圃場データ取得作業工数を軽減できること、②水田中干し延長による乾燥ストレスを可視化するツールの活用可能性が確認された。
今後は、自動水門の導入や耕種方法・対候性資材の組み合わせによる実証を進め、さらなる作業工数の削減を目指す。群馬県は、地域の農業課題解決に向けた取り組みを強化し、自治体との連携を深めながら、生産者目線での取り組みやリスク軽減(可視化)を重視したカーボンクレジット生成を推進していく。
実証実験の内容




実証事業に参画した農業組合法人うえはすファーム 膳様(群馬県伊勢崎市)のコメント
「Jクレジットは、営農における環境配慮のツールの一つであるが、水位センサーの導入により、圃場におけるデータ収集の作業工数が下げられるのはありがたい。」
実証事業に参画した株式会社雪ほたか 角田様(群馬県利根郡川場村)のコメント
「pFメータの導入により、稲にかかる乾燥ストレスを可視化できたことは、中干しの延長をする際の目安となり、安心して中干し延長が実施できた。」
株式会社フェイガーのコメント
「今回の実証では、水位センサーの導入により、圃場データ取得の簡易化と取得タイミングに縛られないデータ取得を、そしてpFメーターの導入により、水稲が乾燥ストレスにさらされる前に数値で乾燥ストレスを検知し中干し延長の継続の是非判断を可能とするツールを開発・検証しました。
当社の強みである「クレジットの全量高価買取り」に、今回開発したツールを選択肢として提供することで、生産者がJ-クレジットに取り組みやすくなると自負しています。」
「ぐんまAgri×NETSUGEN 共創」について
群馬県は、革新的な技術力を有するスタートアップと協業し、農業課題の解決を目指している。これにより、所得向上や労働力確保を実現し、持続可能な農業の確立と地域農業を支える力強い経営体の育成を行っている。
(執筆:デジタル行政 編集部)