奈良県奈良市、処方薬配送及び災害時の医薬品配送に向けたドローン実証実験を実施[ニュース]
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2024年2月、奈良県奈良市は、KDDIスマートドローン株式会社・株式会社コミュニティメディカル・株式会社NEXT DELIVERYと共同で、ドローン物流の実証実験を行った。本実証実験は無人航空機のレベル3.5飛行によって、処方薬配送・災害時の医薬品配送に向けて行われたものだ。
背景
奈良市の東部地域は、奈良市全体のなかでも人口減少・高齢化が進んでいる地域だ。また、面積の多くを山間部が占めることもあり、人やモノの移動に課題を抱えている。
今回の実証実験は、高齢化に伴って需要増加が予想される医薬品の配送をドローンによって実現するものだ。ドローンを活用することで、地域内に調剤薬局の数が少なく市街地までの交通手段も限られる東部地域において、自宅で処方薬を受け取れるようになると期待される。
実験内容
本実証実験は、ドローンの利用によって服薬指導から処方薬の受け取りまでの流れを在宅で行うもの。処方薬配送の実験では地域内の調剤薬局から、オンライン服薬指導を受けられるタブレットや処方薬をドローンによって配送した。
また、災害時を想定した実証実験も行い、ひだまり薬局田原店から二次避難所を想定した東部出張所に医薬品を配送した。実証実験の結果、ルート上で電波が途切れることはなく、周辺への影響も無いことが分かった。実証実験により、安全運航が可能な処方薬の配送ルートが確立したといえる。
（執筆：デジタル行政 編集部）