加賀市、デジタルIDウォレットの本格運用を開始 顔認証を活用したサービスでスマートシティ推進へ[ニュース]
加賀市は、デジタルIDウォレット「PASS」の住民に向けた本運用を開始した。株式会社Liquid(以下、Liquid)の提供するこのアプリケーションを活用し、加賀市は「加賀市版スマートパス構想」の実現を目指す。
PASSの概要
Liquidが提供するPASSは、個人情報をスマートフォンなどで管理できる「デジタルIDウォレット」アプリだ。PASSアプリに登録した個人情報と顔写真が紐づけられることで、ユーザーはさまざまなサービスを顔認証で利用できるようになる。
加賀市は「加賀市版スマートパス構想」のもと、PASSを導入している。導入にあたっては、2023年9月より市内の屋内遊戯施設「かがにこにこパーク」において実証実験が行われていた。今回からは同施設に加え、加賀市医療センターと避難所での本格運用も開始された。
各施設に顔認証を採用することで、加賀市は事務手続きの簡素化・利便性の向上を図る。
加賀市版スマートパス構想とは
加賀市は、デジタルを活用した便利で快適なまちづくり「スマートシティ加賀」を推進している。その取り組みの一つが、マイナンバーカードと生体パスポートを紐づけ、市民サービスを「手ぶら」で受けられる「加賀市版スマートパス構想」だ。
中長期的には、以下の構想が掲げられている。
- 患者の投薬履歴や持病の有無を、連携する医療機関が横断的に確認できる
- 緊急搬送時には、意識のない患者の情報を顔認証で確認できる
- 交通機関の乗車賃を顔認証で決済できる
- お土産をふるさと納税の返礼品として、顔認証で購入できる
加賀市では、本構想によって市民・観光客を問わず、市内のサービスを生体パスポートで利用できる仕組みを目指す。
(執筆:デジタル行政 編集部)