山形市、タクシーを活用した公共交通サービスにLINE予約システムを導入 相乗りタクシー実現に向け[ニュース]
山形県山形市は、公共交通サービス「かなみちゃんタクシー」に、株式会社NearMe(以下、ニアミー)の「LINEを活用した予約システム」を導入する。持続可能なサービス実現のため、利便性の向上と相乗りの促進を図るねらいだ。
かなみちゃんタクシーとは
山形市の金井地区町内連合会は、山形市長に「高齢者の免許返納後の移動手段を確保したい」と要望していた。この要望に基づき、金井地区で乗用タクシーを活用した公共交通サービス「かなみちゃんタクシー」が誕生した。金井地区在住の65歳以上の人をサービスの対象とし、主に路線バスが運行していない空白地帯の交通手段として運行している。
令和4年の実証運行開始以来、かなみちゃんタクシーの利用は増加傾向にある。山形市は事業拡大と他地区への展開を目指し、AIオンデマンドシステムによる相乗りシステムを導入するため、公募型プロポーザルを実施していた。
採用されたシステムの概要
公募型プロポーザルの結果、ニアミーの「LINEを活用した予約システム」が採用された。利用者がLINEからタクシー配車を予約することで、AIが市内のタクシー会社へ配車を依頼できる。
従来の電話予約では、タクシー会社に配車依頼を断られた場合、別のタクシー会社へ依頼しなおす必要があった。LINEからの予約なら、全てのタクシー会社へ一斉に配車を依頼でき、電話がつながらない・配車できないなどの問題解決が期待される。
またこのシステムでは、AIが利用時間や目的地の近い利用者同士をマッチングすることで、相乗り利用が可能となる。山形市はAIマッチングシステムを採用した相乗りによって、効率的で持続可能な運行の実現を図る。
(執筆:デジタル行政 編集部)