富山県、インテックと共に生成AI・マルチモーダルAIを活用した働き方改革の実証実験を実施[ニュース]
富山県は、株式会社インテックと共に、自治体における職員の働き方改革を推進するための実証実験を2023年9月から2024年3月に実施した。本実証実験には、生成AIとマルチモーダルAIが活用された。
実証実験の背景
地方自治体は取り扱う業務の幅が広く、取り扱う書類・資料の種類も多岐に渡る。また、書類の形式や保管場所も統一されていない上、人事異動に伴う引継ぎ・業務知識習得のための時間が確保しにくく、担当者の業務負担が大きい状況も多く見られる。
富山県では、地域課題を解決するプロジェクト「Digi-PoC TOYAMA」において「自治体職員の効率化、働き方改革推進」をテーマの1つに設定しており、本実証実験が実施された。
実証実験の概要
本実証実験は、自治体業務の書類をAIを活用してデータ化し、生成AIによって検索・利活用できるようにするものだ。複雑化・多様化する自治体業務をDXによって改善し、行政経営の効率化・自治体職員の福祉向上につなげる。
本実証実験において、業務書類のデータ化・書類検索・データ活用の3点が検証された。1月末時点では、データ検索においては約97%の確率で必要なファイルを検索できるようになっており、データ利用に関しても約86%の確率で利用できるシナリオを作成できるという成果が挙げられた。
(執筆:デジタル行政 編集部)