神奈川県横浜市、岡谷エレクトロニクスと連携して交通量調査の実証実験を実施[ニュース]
神奈川県横浜市は、岡谷エレクトロニクス株式会社と連携して、3D-LiDARによる交通量調査を実施した。本実証実験は環状2号線において行われた。
背景
横浜市では、交通状況の把握やデータ取得のため、定期的に60から100カ所における交通量の調査を行っている。調査は方向別・時間別・車種別で実施されているが、交通調査員の人手不足や集計作業の負担が課題となっていた。
3D-LiDARのレーザー光によるセンサ技術を活用すると、人だけでなく車も検出し、交通量調査を行える。横浜市は3D-LiDARを用いた自動車検知の信頼性を評価するため、実証実験を実施した。
調査結果
調査の結果、通行台数は鶴見方面では6156台、磯子方面からは4133台だった。実際の道路状況と検知画面を比較してみると、高い精度で自動車を認識できており、ほとんど差異無く計測できたことが分かった。ただし、大型車と普通車の判別は可能だったものの、二輪車については観測漏れが目立つ結果となった。
3D-LiDARを用いた交通観測では、少人数で広い範囲の観測が可能だ。今後は要所に常時設置し、長期にわたっての交通観測を実現するほか、人やカメラと連携することでより精度の高い観測への活用も期待される。
(執筆:デジタル行政 編集部)