我孫子市、ChatGPTを安全に使えるツール「Crew」を実証実験[ニュース]

我孫子市、ChatGPTを安全に使えるツール「Crew」を実証実験[ニュース]

千葉県我孫子市は、庁内業務における生成AIの活用に関する実証実験を行った。本実証実験では、センシティブ情報の扱いに配慮しながらChatGPTを活用できる業務効率化ツール「Crew」が活用されている。

実証実験の概要

我孫子市では、生成AIによる市民の利便性向上や庁内業務の効率化の可能性を感じ、実現できる業務の精査を行いたいと考えていた。今回の実証実験で試行された機能は、Crewの書類アップロード機能とテキスト生成機能だ。

書類アップロード機能では、我孫子市の条例や規則をアップロードして文章を要約して、問い合わせメールの対応業務に利用した。Crewで質問をすることで、情報の詳細が書類から抜粋され、欲しい情報を見つけられる。

テキスト生成機能は、国の財政状況に関する文書作成やエクセルで使用するVBAコードの生成に活用された。Crewが回答した文章に職員が補足して正式な書類を作成し、業務に生かす形だ。

職員の反応と今後への期待

実証実験に参加した我孫子市職員の69%が「Crewによって業務の効率が上がる」と回答した。外部むけの通知文作成や情報検索の業務に展開できると期待されている。

また、職員がCrewの回答に礼を入力した際、Crewが冗談を返したことで職場の笑いにつながった。我孫子市担当者は、Crewが部署にとって「ツール」をこえた「良き相棒」になる可能性を感じている。

(執筆:デジタル行政 編集部)