大分県杵築市、ChatGPTを活用したツール「Crew」の実証実験を開始[ニュース]

大分県杵築市、ChatGPTを活用したツール「Crew」の実証実験を開始[ニュース]

大分県杵築市は2023年11月より、株式会社クラフターが提供する「Crew」の実証実験を開始した。「Crew」は、企業や行政の業務でChatGPTを安全に利用できるツールだ。

実証実験の背景と概要

大分県杵築市では、庁内業務の効率化に向けて生成AIの導入を検討している。生成AIを活用したサービスは、必要があれば適切に活用すべきと考えているためだ。

その一方で、生成AIの活用には、情報セキュリティへの理解度と職員の積極性が問われる。生成AIを業務に活用するにあたって、特徴を理解した上で、どのような用途で使えるのか精査が必要だ。また、複数の生成AIサービスの中で、組織内の資料を活用できる生成サービスは限られている。

そこで、杵築市では、株式会社クラフターが提供する「Crew」の実証実験を行うことになった。本実証実験は「Crew」の導入を想定し、業務活用に向けて実施される。

「Crew」には、個人情報のマスキング機能が搭載されている。ドキュメントからの回答を生成する機能に焦点を当てて、実証実験を行う。例としては、庁内の資料をもとに新しい文書の起案をしたり、条例・規則に基づいたQ&Aを生成したりすることが挙げられる。

「Crew」の概要

「Crew」は、企業や行政の業務でChatGPTを安全かつ手軽に活用できるサービスだ。個人情報を含む、センシティブ情報を検知して非表示にできる機能が備わっている。

登録している従業員の権限設定やログ監視機能など、ビジネスにおいてChatGPTを安全に使える環境を提供可能だ。また、NGワードを追加することで、企業ごとに独自の秘密情報を設定できる。

書類を基にした会話機能も備わっており、説明書類・手順書などの社内文書をアップロードした回答も可能だ。

(執筆:デジタル行政 編集部)