山形県警察、ヤマップと遭難ZERO協定を締結。登山届がスマホで完結可能に[ニュース]

山形県警察、ヤマップと遭難ZERO協定を締結。登山届がスマホで完結可能に[ニュース]

山形県警察は「YAMAP」の運営会社である、株式会社ヤマップと遭難ZERO協定を締結した。登山届がスマートフォンで完結可能となり、遭難救助活動の迅速化が期待される。

遭難ZERO協定締結の背景

令和4年の、山形県の山岳遭難は17件と前年よりも12件増加している。遭難者のうち、登山届を提出している件数は14件だった。

登山をする際は、登山口にある登山届ポストや警察に登山計画を記入して提出する必要がある。しかし、登山者にとっては二度手間となるためか、提出率は低い状態だ。

特に登山者が少ない低山は、登山届ポストがない場合もあるほか、登山者の気のゆるみも原因の一つといえる。面倒だという気持ちから登山届を出さないのだ。

登山届が提出されていないと、万が一の際に遭難救助対応の遅れにつながる。そこで、山形県警察は「YAMAP」の運営会社、株式会社ヤマップと遭難ZERO協定を締結した。

「YAMAP」には、登山計画を作成できる機能があり、アプリ内で作成した登山計画は山形警察に共有できる。これによって、登山者は少ない手間で登山計画書の提出が可能だ。登山計画書が提出されやすくなることで、救助活動の迅速化も期待できる。

遭難ZEROプロジェクトの概要

「遭難ZEROプロジェクト」は、山岳遭難事故の死者数ゼロを目指して2022年3月に始まったプロジェクトだ。

遭難者の位置情報連携・捜査隊員トラッキングシステム提供・遭難事故防止の啓発活動を軸に、消防機関とも連携している。

登山地図GPSアプリ「YAMAP」の概要

「YAMAP」は、スマートフォンのGPSで、現在地と登山ルートが把握できるアプリだ。アプリは、電波が届かない山でも利用できる。

山の情報収集や、登山の活動記録を写真で残すことも可能だ。登山が好きなユーザー同士で交流することもできる。2023年10月には、ダウンロード数が累計で約400万を突破した。

(執筆:デジタル行政 編集部)