宮城県、ポケットサイン株式会社と原子力防災システムの契約を締結[ニュース]
宮城県は、ポケットサイン株式会社と「原子力災害避難支援アプリケーションシステム導入・保守管理業務」に関連する契約を締結した。また、東北電力女川原発で事故が起こったという想定の下、同社が提供する「ポケットサイン防災」の実証実験を8月19日に宮城県登米市で行った。
実証実験詳細
災害発生時には、自治体側が避難者の情報を迅速かつ正確に把握しなくてはならない。従来の紙ベースでは把握に時間がかかる上に紛失のリスクもあり、管理の速度や正確さには限界があった。
そこで、QRコードを使って避難所にチェックインできる仕組みを導入した「ポケットサイン防災」を利用し、避難所の受付における速度と正確性の向上が実現できるのかを検証した。前年度も行った実験内容に加えて、今年度からは放射性物質の検査場におけるアプリの実証実験も開始。検査場では従来の方法とアプリの利用時における入場〜退場の速度を、10台ずつに分けた車両を用いて比較した。
実験結果
実証実験の結果、検査場にかかる時間はアプリを用いた場合では約9分、従来の方法を用いた場合では約15分かかった。この結果から、アプリの導入によって約4割の時間を短縮できることが判明した。また、実験にかかわった人々からも「圧倒的に手続きが速い」「誰が通過したかが瞬時にわかる」という点からアプリの方が便利であるという意見が寄せられた。
(執筆:デジタル行政 編集部)