【福島県会津若松市】音声ARを活用した観光サービスの提供[先進事例]
背景
福島県会津若松市は、新型コロナウイルスの影響により、夜間の交流人口が激減した。コロナ禍では密回避が前提となるため、パーソナルスペースを確保しながら個人のペースで楽しめるコンテンツを作り出す必要があった。観光サービスの活性化を図るため、会津若松市は、音声ARと市の観光資源を組み合わせて、コロナ禍でも楽しめるニューノーマルな観光コンテンツ を生み出した。
観光サービスの詳細
「まちなか周遊事業」は、サービスの利用者が会津若松市を舞台とした幕末へタイムスリップし、スマートフォンから自動的に流れる音声を聴きながら新選組とともにまち歩きをするというもので、最新のデジタル技術「音声AR」を活用している。音声ARとは、専用アプリとGPSにより、利用者が特定のスポットに接近した際に、音声解説やBGMが自動で再生されるもの。日中はデジタル音声観光ガイドとして、夜は肝試し体験(怪談話や黒電話の音)を演出するツールとして使用している。このシステムの導入にあたっては、内閣府の地方創生推進交付金を活用した。利用者は自動で音声を受け取ることで、人との接触を減らし、観光を楽しむことができる。
事業開始から2ヵ月間の体験者数が約3,000 名にのぼり、体験後に飲食店を利用するお客様 も多く見受けられたことから、夜間の賑わい創出に貢献することができたと考えている。
【参考情報①】
人口:11.5万人
関連URL:https://www.aizukanko.com/event/884 (会津若松観光ナビ)
【参考情報②】
地方創生推進交付金(内閣府)とは
URL:https://www.chisou.go.jp/tiiki/tiikisaisei/souseikoufukin.html
※本記事は令和4年9月に総務省より公表された「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」を基に作成・編集している。
総務省「自治体DXの推進」: https://www.soumu.go.jp/denshijiti/index_00001.html
「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」:
https://www.soumu.go.jp/main_content/000835268.pdf
(執筆:デジタル行政 編集部)