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【奈良県三宅町】ドローンを活用した農薬散布による害虫の発生抑制[先進事例] 

【奈良県三宅町】ドローンを活用した農薬散布による害虫の発生抑制[先進事例] 

奈良県三宅町は、害虫(トビイロウンカ)による圃場への被害を防ぐため、令和3年度から農業用ドローンを活用した農薬散布を試験的に実施している。

ドローン導入の背景

令和2年トビイロウンカによる水稲枯死被害が広まり、三宅町においても約6割の被害がでた。行政としての支援を考慮した結果、試験的にドローンを活用し農薬を散布することを決定した。

農薬散布に至るまで

農薬散布には、ある程度まとまった範囲で行うことが必要である。そのため、地域の農業委員や農家代表に協力を依頼し、実施エリアを決定。実施エリアは、町内の6地区において各地区1ヘクタール程度のエリアで、ドローンによる農薬散布を実行する。また、散布に至るまでに農薬の啓発を行い、農薬の選択や散布時期については、奈良県病害虫防除所の助言を受け決定した。

散布による効果とこれからの対応

1,000平方メートル程の一般的な田んぼでは4時間程度かかっていた農薬散布が5分で完了し、効率化を図ることができた。令和4年1月に被害状況やドローンを活用した効果の検証報告会を開催。町内の農家からは「ドローンを使うと楽に農作業ができる」「今後はまとまって農作業をすることも考えたい」という声があがり、農業被害の抑制や水稲生産力の維持につなげる。今後の課題は、行政が主導で行うのではなく、町全体で農業を支える仕組みづくりの構築だ。

【参考情報】

人口:0.7万人

※本記事は令和4年9月に総務省より公表された「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」を基に作成・編集している。

総務省「自治体DXの推進」: https://www.soumu.go.jp/denshijiti/index_00001.html

「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」:

https://www.soumu.go.jp/main_content/000835268.pdf

(執筆:デジタル行政 編集部)