【静岡県裾野市】衛星画像とAIを活用した耕作放棄地をマッピングする仕組みを導入[先進事例]
静岡県裾野市は、これまで耕作放棄地の調査を手作業で行っており、調査前の地図や帳票の準備に多くの時間と手間を要していた。また、調査する農業委員の人数は限られており、現地で調査できる範囲にも限界があった。この課題を解決するべく裾野市は事業者からアイデアを募り、市の課題に合った技術を発見。令和2年度に耕作放棄地を自動で判定するアプリ「ACTABA」を導入し、実証実験を行った。
アプリ概要
本アプリは衛星画像とAIを活用し、季節ごとの植物の高さから耕作放棄地と農地などを区別することで耕作放棄地が衛星画像上にカラーリングされ、マッピングされる仕組みである。これにより、調査の事前準備の負担が軽減されるとともに、調査すべきエリアが絞りやすくなり、農業委員の負担軽減にもつながることが期待される。
導入までの段階と導入後の変化
アプリの導入に先駆けて、令和2年度に部分的な実証実験を行った。その後令和3年度は全委員にタブレット端末上で「ACTABA」を使用させ、調査した。現地調査では職員が補助しながらの操作とした。使用感については、位置関係を瞬時に把握できること、写真撮影記録もできることでこれまで調査にかかっていた手間が軽減され、今後の業務効率化等に資するものであることが確認されている。
【参考情報】
人口:5.1万人
※本記事は令和4年9月に総務省より公表された「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」を基に作成・編集している。
総務省「自治体DXの推進」: https://www.soumu.go.jp/denshijiti/index_00001.html
「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」:
https://www.soumu.go.jp/main_content/000835268.pdf
(執筆:デジタル行政 編集部)