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【大分県】ICTを活用した24時間リアルタイム赤潮監視体制を構築[先進事例]

【大分県】ICTを活用した24時間リアルタイム赤潮監視体制を構築[先進事例]

大分県は赤潮による漁業への甚大な被害を受けており、ICTを活用した赤潮の早期発見・早期対応が可能な仕組みを構築した。

プランクトンが高密度に増殖することで海の色が変わる現象を赤潮と呼ぶ。大規模な赤潮が発生し長期間持続した場合、水中の酸素が欠乏する・魚の鰓にプランクトンが詰まり大量死が起こるというような被害につながり、漁業に影響が生じる。大分県の赤潮による被害は、ミキモトヒラオビムシ(Karenia mikimotoi)によるものが大部分を占めている。

監視体制の概要

大分県は赤潮被害が報告されている佐伯湾において、24時間ほぼリアルタイムで赤潮の様子を監視できる自動昇降式観測機を設置し、HP上で誰でも閲覧可能とした。

赤潮被害を防ぐためには、赤潮が漁業に被害を及ぼす規模になる前に対処することが重要である。これまでは週1回程度、職員が観測地点に出向いて状況を監視していたが、この方法は時間と労力がかかるうえ、荒天時は監視できないという欠点があった。

システム導入による変化

今回導入したシステムでは、漁業被害が生じるとされている赤潮の密度から約10/1程度の規模でも赤潮を観測できることが実証された。監視システムの導入によって赤潮の早期発見や調査回数の削減につながるほか、水温や溶存酸素など、赤潮の発生予測に役立つデータの蓄積も期待されている。

【参考情報】

人口:114.2万人

関連URL:https://www.pref.oita.jp/soshiki/15082/kenkyunow99.html
(県HP)

※本記事は令和4年9月に総務省より公表された「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」を基に作成・編集している。

総務省「自治体DXの推進」: https://www.soumu.go.jp/denshijiti/index_00001.html

「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」:

https://www.soumu.go.jp/main_content/000835268.pdf

(執筆:デジタル行政 編集部)