【三重県津市】外国人住民に対する映像遠隔通訳システムを導入[先進事例]
三重県津市は、令和元年度11月より窓口サービスに映像遠隔通訳システムを導入した。タブレットを活用しテレビ通話をすることで、遠隔での通訳を可能にしている。
映像遠隔通訳システム導入の背景
三重県津市は外国人住民が増加しており、窓口サービスでは外国人住民への対応が課題であった。令和元年10月時点で外国人住民数は9,027人に上り、総人口の3.24%を占めている。さらに外国人住民の出身国は76ヵ国に上り、母国語の多様化が進んでいる。
市職員が通訳対応できる言語は限られているため「やさしい日本語」や英語で外国人住民とコミュニケーションをとっていた。その結果手続きに時間がかかり、外国人住民の相談者に負担をかけることもあった。外国人住民からの相談は、福祉関係・納税関係など生活に関する相談が多数を占める。
映像遠隔通訳システムの導入
遠隔通訳システムの導入を通して、津市で暮らす住民のうち約9割の相談が母国語で対応可能となった。さらに軽微な手続きは市職員が対応できるため、既存の通訳員は時間のかかる相談や手続きなどにきめ細かく対応できる。
映像遠隔通訳システムは、スペイン語・ネパール語・インドネシア語など14言語の通訳が可能である。相談者は端末で言語を選択し、担当者とコミュニケーションをとる。お互いの表情や身振り・手振りが見れるため、円滑に会話できる。
【参考情報】
人口:27.4万人
関連URL(令和元年11月7日 津市定例記者会見)
:https://www.info.city.tsu.mie.jp/www/koho/houdou/s20191107.pdf
※本記事は令和4年9月に総務省より公表された「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」を基に作成・編集している。
総務省「自治体DXの推進」: https://www.soumu.go.jp/denshijiti/index_00001.html
「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」:
https://www.soumu.go.jp/main_content/000835268.pdf
(執筆:デジタル行政 編集部)