北九州市、現場特化型ビデオ通話アプリ「SynQ Remote(シンクリモート)」の利用開始[ニュース]
北九州市建設局は、株式会社クアンドが開発・販売する現場向けビデオ通話アプリ「SynQRemote(シンクリモート)」を導入した。SynQ Remoteは、現場の「あれ、これ、それ」が伝わる遠隔支援・ナレッジ共有ツール。手持ちのスマートフォンやPCにアプリをインストールするだけで使い始めることができる。
細部まで確認するための画質の良さや、騒音対策、発着信機能、指示者からの遠隔撮影、現場ごとのグループ管理など、現場に寄り添ってこそ生まれた機能が多く搭載されており、オフィスワーカー向けのビデオ通話ツールでは実現できなかった現場の遠隔支援が可能になる。ウェアラブルカメラやスマートグラスなどの専用端末を用意することなく、手軽に始められることから、製造業やメンテナンス業、建築業など36社714アカウント(7月5日時点契約中)が導入されている。
北九州市は世界に先駆けてグリーン成長に取り組んできた経験を生かし、「SDGsを原動力に日本一住みよいまちへ」と題して、ゼロカーボンの達成に向けた取組や DXの推進などを進めている。その中で建設局は、道路・公園・河川などの土木工事を主に担当。SynQ Remoteの導入により現場に向かう職員の数を最低限にし、移動時間の削減や迅速な判断につなげることをねらいとしており、今回30アカウントで利用を開始した。
また、SynQ Remoteを活用することにより、現場にいる若手職員だけでは判断がつかない場合に、ベテラン職員を現場に呼び出さずに、視覚的に的確な指示を受けることができるようになる。災害時に河川や道路の状態を確認する際においても、これまでは写真を撮影して事務所に戻り判断をするまでのタイムラグが生じていたが、リアルタイムな共有でより迅速に判断が可能に。 現在SynQ Remoteは、リアルタイム通話を中心としたサービスを展開しているが、今後はリアルタイム通話で取得した画像や動画を活用したナレッジ(知識)機能を拡充していく考え。
(執筆:デジタル行政 編集部 渡辺 龍)