山口県、観光地の来場者数をリアルタイム計測するAIサービス「IDEA counter」の導入効果検証を実施[ニュース]
山口県は、Intelligence Design 株式会社と共同で実施した「シビックテックチャレンジYAMAGUCHI(課題提示型実証実験)」を通じて、エッジAIカメラソリューション「IDEA counter」を観光地に設置。来場者の人数・性別・年代をリアルタイムに計測・可視化する効果検証を実施した。
検証では、Intelligence Designが提供するエッジAIカメラソリューション「IDEA counter」を、山口県内の主要観光地2箇所(山口市香山公園、防府市まちの駅うめてらす)の出入口付近に設置し、AIによる来場者数計測及び計測データのダッシュボード連携を実施。計測する対象データは来場者人数だけではなく、年代、性別といった観光施策検討に求められる属性情報も併せて取得された。「IDEA counter」はAI解析をエッジ処理で行うため、個人情報は取得せず、カメラの中で統計化されたデータになるため、個人情報保護にも配慮した設計となっている。
山口県の観光客数は、新型コロナウィルス感染症の影響により2019年から2020年にかけて約1,400万人、割合にして39%減少。こうした状況に対応する為、県は宿泊割引券の発行等の取り組みを展開してきたが、観光客の動態や、観光事業者の活動状況を把握するためのデータが取得できないといった課題を抱えていた。そこで、デジタル技術を活用し、県内主要観光地の来場者数をタイムリーに把握する技術の導入を模索していた。今後は、観光地管理や観光誘致活動検討における、データの付加情報不足という課題の解決が期待される。
(執筆:デジタル行政 編集部 渡辺 龍)