泉大津市、市施設へのBGMの導入効果に関する実証実験結果発表[ニュース]
大阪府泉大津市は、ユニバーサル ミュージック合同会社と共同で、市の施設にて業務用BGMサービス『Smart BGM®』を用いた市民・職員への効果を実証実験し、結果を発表した。
本実験では、ユニバーサル ミュージックが提供するBGMサービス「Smart BGM®」を泉大津市内の市庁舎や新型コロナワクチン接種会場、図書館で導入し、泉大津市における行政サービス向上や業務効率向上効果を検証した。
実験期間中に施設ごとの目的に合わせてユニバーサル ミュージックがBGMを選曲、専用のプレイリストを作成・施設内でBGMを利用した。
■アンケート調査集計結果要約
市役所(市民課)への来庁者に対してはBGM導入前後で比較調査を実施したところ、BGMがあることで「話し声が気にならない」が7%、「居心地がよい」が8%、「待ち時間を長いと感じない」が14%増加、BGMによって居心地の良さが向上して、待機時間にストレスを感じにくくなったことが考えられる。
また、市役所の「情報が充実している」「職員が親切」というBGMと直接関係がない項目の数値も向上している。
市役所の職員向けの調査では、「気持ちが和らいだ」「雰囲気が良かった」「気持ちが切り替えられた」と気持ちの面でプラスに感じた人が71%、「周りの話し声や雑音が気にならなくなった」「作業に集中できた」と業務効率に効果を感じる回答が49%あった。
また、業務時間の変化についても調査を行い、市役所の4つの部門で同サービス導入前後3か月間、職員(管理部門3部署21名、非管理部門1部署22名の計43名を対象)BGMを導入した。
年間換算で全体の業務時間が約1,300時間減少、効果額として約187万円の削減見込みとなった。
調査最後の1ヶ月間は帰宅を促すサインミュージックを導入し、サインミュージックを導入していない日(BGMはあり)と比較し、年間換算で全体の業務時間が約1,280時間減少、効果額として約246万円の削減見込みとなった。今後のBGM導入に対しても83%の継続意向があった。
その他、新型コロナワクチン接種会場でもBGMがあることで「雰囲気が良かった」「気持ちが和らいだ」と回答した人が83%に上った。
BGM利用に関する実証実験概要
【目的】
来庁者・来館者に対するストレス対策及びサービス向上並びに職員の業務効率向上
【期待されるBGMの効果】
「マスキング効果」「イメージ誘導効果」「行動誘導効果」など
【実証実験期間】
①来庁者や職員に対する意識調査(アンケート) 2021年10月23日~2021年12月17日
②職員の業務時間調査 2021年12月1日~2022年2月28日
【実施場所】
≪来庁者・来館者を対象≫
・市内施設4ケ所:
ワクチン接種会場(市立病院、市立保健センター)/市役所(市民課前待合スペース)/図書館
≪職員を対象≫・市役所内(秘書広報課、人事課、政策推進課、地域経済課、市民課)
(執筆:デジタル行政 編集部 和泉 理子)