八代市、大規模災害時における通信サービス確保のための連携訓練を実施[ニュース]
熊本県八代市は2月25日、大規模災害時における通信サービス確保のための連携訓練を実施した。
大規模災害時における通信サービス確保の連携訓練は市役所本庁で行われ、行政職員や消防・警察署職員、通信サービス事業者など関係者ら約100人が参加した。
これは、令和2年7月豪雨災害の発生当時、固定電話や携帯電話などの通信設備が甚大な被害を受け、避難情報の伝達や安否確認作業に大きな支障が生じたことを踏まえ新庁舎を拠点に初めて実施されたものである。
新庁舎には避難者の人数や道路状況など災害情報を集約する「災害時支援システム」や市内7カ所に設置した監視カメラの映像や気象情報などを大型モニターに表示する「映像表示制御システム」などが設置され、訓練ではこれらのデジタル技術を活用し、各支所と災害対策本部をオンラインでつないだ情報伝達訓練や、携帯電話基地局の早期復旧を行う移動電源車などへの燃料供給調達訓練などが行われた。
中村博生市長は「いざ災害が発生した時は行政だけでなく関係機関との連携が重要である。今回の訓練を機会に、防災・減災に向けた連携強化につなげていきたい」と話した。
▲映像表示制御システムで各支所や球磨川流域と中継
▲通信被害が発生した場合を想定した通信事業者との情報伝達訓練
▲訓練終了後には、通信事業者による災害時対応通信機器のデモンストレーションが行なわれた
▲機動性に優れた衛星エントランスを搭載した移動基地局
▲災害用伝言ダイヤルの説明を受ける中村市長(中央)と福島 誠治副市長(左)
▲ガソリンやガスを燃料とする電源設備の説明を受ける中村市長(右)
(執筆:デジタル行政 編集部 柏 海)