経済産業省、”デジタル関連部活”の活性化支援を検討へ
経済産業省は、学校教育現場でのデジタル人材育成支援の検討を開始する。10月に「デジタル関連部活支援の在り方に関する検討会」を設置し、産業界を中心としたデジタル関連部活支援の在り方を議論する。年度内を目途に、支援に向けた提言を取りまとめる予定。
中学や高校のパソコン部、プログラミング部、ロボット部、AI部といったデジタル関連の部活動に所属する生徒は将来のデジタル人材候補として期待される。デジタル関連の部活動を活性化・高度化させ、生徒一人一人のデジタルスキル等の向上を図ることを目的とした検討を行うとしている。
教育現場において、デジタル技術に高い関心・能力を有する生徒が活動している場がデジタル関連部活であり、IT業界を中心に産業界等で活躍しているデジタル人材の中には、学生時代にパソコン部等のデジタル関連部活に所属し、デジタル技術への関心・能力等を磨いてきた人材もいる。
一方、多くのデジタル関連部活においては、プログラミング等の学習・指導経験がない教師が顧問を務めるケースが多く、十分な指導・助言等が困難となることから、活動範囲は限定的となり、生徒たちはデジタルスキル等の向上を図ることが難しい状況にある。
産業界には将来を見据えた国・産業の競争力強化等の一環として、中学・高校学校等のデジタル関連部活を支援したいという意向がある。教育委員会や学校と産業界を繋ぐ仕組みを望む産業界の要望も踏まえ、「デジタル関連部活支援の在り方に関する検討会」において、教育界や産業界などの有識者、デジタル庁や総務省、文部科学省、文化庁など関係省庁の参加を得て議論を進め、支援実現に向けた提言を発信することを目指すとしている。
検討会は年度内に3回の開催を予定。開催案内については都度経済産業省ウェブサイトで公開を予定している。
(執筆:デジタル行政 編集部 與那嶺 俊)