神戸市、「神戸こども宅食」×「おやこよりそいチャット」デジタルソーシャルワークの取り組み始動[ニュース]
認定NPOフローレンスは、神戸市とBE KOBEミライPROJECTの協力を得ながら、新型コロナウイルス感染症の影響等で生活が厳しい状況にあるにも関わらず支援につながっていない神戸市内の子育て世帯に、食品を届ける「神戸こども宅食プロジェクト」等をきっかけにつながり、SNSでの情報提供・相談支援等により必要な支援につないでいくデジタルソーシャルワークを実践する「おやこよりそいチャット」事業を始動した。
今回、フローレンスは「おやこよりそいチャット」を活用して、BE KOBE ミライ PROJECTが運営する「神戸こども宅食プロジェクト」の申込受付・利用者対応を担当する。
「おやこよりそいチャット」では、LINEでつながった子育て世帯に、オンラインで継続的に声をかけ、ゆるやかに相談を受ける中で、必要な情報提供・支援へつなげていくとしており、神戸市は対象者への広報や食品等の提供を通じて、本取り組みに協力するものとなっている。
■こども宅食とは
「こども宅食」は、2017年10月に東京都文京区で誕生した支援モデル。文京区こども宅食はフローレンスも参加する官民連携のコンソーシアム形式で運営され、食品の配送を通じて経済的に厳しい子育て家庭とつながり、必要な支援につなげていく活動を実施している。現在、同モデルは全国に広がり、少なくとも27地域58団体で実施されている(2021年6月発表の一般社団法人こども宅食応援団「こども宅食の実施実態に関する調査」調べ)。
■神戸こども宅食プロジェクトとは
BE KOBE ミライ PROJECTと特定非営利活動法人神戸こども食堂ネットワークが2021年3月・4月に神戸市北区100世帯を対象に実証実験した、児童扶養手当受給世帯や「生活が苦しい」と感じているひとり親の家庭に食品等を届ける取り組み。
今回の取り組みでは、神戸こども宅食プロジェクトをきっかけにつながった家庭に対する利用者対応だけでなく、相談支援・情報提供も実施される。また、やり取りの中で見えた家庭のニーズを行政・地域団体・専門支援機関等に伝えながら、行政・地域団体・専門支援機関が周知したい情報(相談会や子ども食堂の開催広報等)を家庭に伝えていく橋渡しの役割を担う。さらに、より専門的な支援が必要と判断した場合に迅速に連携ができるよう、複数の専門支援団体とはあらかじめ協力していくものとなっている。
(執筆:デジタル行政 編集部 大野 裕貴)