愛媛県、障がい者の社会参加促進にeスポーツを活用[ニュース]
地域活性化を目的にeスポーツを取り入れる自治体が増えているが、愛媛県もその一つである。
地域活性にeスポーツをどのように取り入れていくかという方法や注力領域は、地域により様々であるようだが、愛媛県ではeスポーツを、年齢や性別、障がいの垣根なく競い合い、楽しむことができるものと位置付け、障がい者に重点を置いて推進することで、障がい者の輝く場や健常者との交流を深める機会を創出し、一層の社会参加を図っている。
同県の直近の取り組みは以下のようなものである。
「eスポーツを体験してもらう場を作り」、「触れて・親しんでもらい」、そして一緒に楽しめる「コミュニティーを作り」、そこで「交流してもらう」。
地域社会により積極的に関わってもらうことを促進するという想いが現れた取り組みである。
eスポーツスタートアップ支援事業(令和2年度)
eスポーツをより効果的に障がい者の社会参加のツールとして活用する方法を検証するために、モデル施設となる障がい者関係施設を対象に、機器の無償貸与や講習の実施など、eスポーツを始めるにあたり必要な環境の整備を実施。
令和2年度は、公募の上、下記の11施設をモデル施設として認定し、事業を実施した。
・愛媛県立しげのぶ特別支援学校(東温市)
・障害者支援施設 道後ゆう(松山市)
・放課後等デイサービス マルクスコラ(松山市)
・社会福祉法人宗友福祉会はばたき園 (松山市)
・障害者支援施設 今治療護園通所(今治市)
・障害者支援施設 松葉学園(西予市)
・放課後等デイサービス めだかミニスクール(八幡浜市)
・放課後等デイサービス ふらすこ(今治市)
・社会福祉法人来島会(今治市)
・愛媛県立宇和特別支援学校(西予市)
・就労継続支援B型事業所 Visee(西条市)
eスポーツステップアップレッスン事業(令和3年度)
障がい者へのeスポーツ活用の定着化を図るために、モデル施設となる障がい者関係施設を対象に、効果的かつ先進的なステップアップ講習やサポートを実施。
令和3年度、新たにモデル施設を公募した結果、下記の13施設を認定し、事業を実施している。
・愛媛県立しげのぶ特別支援学校(東温市)
・障害者支援施設 道後ゆう(松山市)
・放課後等デイサービス マルクスコラ(松山市)
・社会福祉法人宗友福祉会はばたき園 (松山市)
・障害者支援施設 今治療護園通所(今治市)
・障害者支援施設 松葉学園(西予市)
・放課後等デイサービス めだかミニスクール(八幡浜市)
・放課後等デイサービス ふらすこ(今治市)
・社会福祉法人来島会(今治市)
・愛媛県立宇和特別支援学校(西予市)
・就労継続支援B型事業所 Visee(西条市)
・株式会社夢・たまご(大洲市)
・大洲市立大洲学園(大洲市)
愛顔のeスポーツゲーム開発事業
河原電子ビジネス専門学校と連携し、障がい者向けゲームアプリを開発。令和2年度は、渡邉大輝氏が「みきゃん王国のデリバリー大作戦」を開発した。
愛顔eスポーツ普及支援事業
モデル施設以外の障がい者へのeスポーツの普及のため、障がい者の社会参加等のツールとしてeスポーツを活用した事業を実施する法人又は個人に対し、無償でeスポーツ機器等の貸与する愛顔eスポーツ普及支援事業を実施。
各種イベントの実施
避けよう3密~eスポーツ体験会~(令和2年6月):3密を避け、自宅等でスポーツの感動や興奮を味わうことができるeスポーツの魅力を広くPRするため、オンラインによるeスポーツ体験会を開催。
愛顔eスポーツ・パラスポーツフェスタ(令和2年9月):新生活様式においてスポーツを日常に取り戻すきっかけを提供することを目的に開催した同フェスタの中で、eスポーツパネルディスカッション、eスポーツクイズ大会及びぷよぷよeスポーツ大会を実施。
障がい者施設等対抗オンラインeスポーツ大会~第1回えひめパラeスポーツ大会~(令和3年2月):障がい者のeスポーツ活動や日常生活の充実化を図るとともに、コロナ禍において比較的安全に実施でき、障がいの垣根のないeスポーツの魅力を発信することを目的に、モデル施設のうち10施設をオンライン接続したオンラインeスポーツ大会を開催。
(執筆:デジタル行政 編集部 野下 智之)