取手市、行政事務の効率化のため協定を締結 AIを活用した「デモテック」に向け[ニュース]
茨城県取手市は2024年4月、株式会社アドバンスト・メディア(以下、アドバンスト・メディア)と「音声テック関連技術連携協定」を新たに締結した。以前まで締結していた同協定を、内容を見直してアップデートした形だ。
協定の概要
2021年4月から3年間、取手市とアドバンスト・メディアは「音声テック関連技術連携協定」を締結していた。取手市は本協定のもと、同社からの支援を受けながら行政事務の効率化を図ってきた。
2024年4月から締結された新たな協定では、生成AI技術の進化をはじめとする「時代の変化」を受け、協定内容の見直しを実施している。協定内容の一部は以下の通り。
- 音声認識、生成AIによる要約機能を用いた議事録ソリューションの提供
- 生成AIを要したソリューションの提供
- 本会議、委員会などでの発言内容字幕表示機能の検証
- 市民対応履歴自動テキストシステムの検証
両者は今後も官民で連携し、引き続き行政事務の効率化を目指す予定だ。
取手市が取り組む「デモテック戦略」とは
「デモテック」は「デモクラシー」と「テクノロジー」を掛け合わせた造語だ。取手市はICT・AI技術を活用し、民主主義をアップデートする「デモテック戦略」に取り組んでいる。以下は、取手市による「デモテック」の一例である。
- 障害福祉課カウンターで、相談内容音声をリアルタイム表示するパネルを設置
- オンライン委員会で表決を実施
- 庁内業務において、音声認識システムや生成AIの活用を推進
取手市はデモテック戦略を通して、議員のなり手不足解決やダイバーシティ許容などを目標としている。さまざまな取り組みを通じ、取手市は「新たな民主主義」の構築を目指している。
(執筆:デジタル行政 編集部)