長野県大町市、生成AIとロボットの活用によって新しい教育を実施[ニュース]
長野県大町市は、産学連携で「ICT学習活動推進協議会」を行っている。2023年度の協議会では、人工知能リテラシー教育とプログラミング教育を実施した。
新しい教育実施の目的
長野県大町市は、自治体・地元企業・地域ボランティアを主体とした「地域が支える教育」を推進するため、産学連携でICT学習促進事業を立ち上げた。
本事業では、小学生を対象にプログラミングを活用したカリキュラムの実施が行われる。これによって論理的思考力・自主性・協調性・課題解決力の向上を図ると同時に、地域応援隊を育てる狙いだ。将来的に子どもが、地元を離れても郷土愛を忘れず、大町市を応援できるような記憶に残る教育をめざしている。
現代は、人工知能であるAIが推進されており、リスクと利便性について学び、正しく利用するためのスキルが必要だ。そこで、AIを正しく使えるスキル向上のための教育を、2023年度より追加している。
新しい教育の内容
本事業で実施された教育の内容は、「プログラミング教育」と「AIリテラシー教育」だ。
プログラミング教育では、食・観光・歴史・アクティビティをテーマにして、大町町の持つ魅力発信のプログラムを作成する。児童は、チームごとにストーリーを組み立てて、ストーリーに合う画像や動画を、プログラムに組み込んでいく。ストーリーをみる人に分かりやすいよう、ロボットが動いて喋る機能を加える。さらに、クイズの出題もできるようにプログラミングを行った。
AIリテラシー教育では、生成AIの利便性とリスクについて学んだ。小学生でも理解しやすいように、言葉とイラストを使って説明をした。将来的に生成AIは、社会で一般的な存在となる。そのような将来のため、AIを正しく活用するスキル向上のための努力を学んだ。
教育後、小学生にアンケートを実施したところ、90%以上の児童が、AIについて理解できたと応えている。さらに、今後も教育を受けたいとの意見も多くみられた。
(執筆:デジタル行政 編集部)