奈良市、業務効率化ツール「Crew」の実証実験開始[ニュース]
奈良県奈良市は、株式会社クラフターが提供する業務効率化ツール「Crew」を活用し、2023年8月から実証実験を開始した。当ツールはビジネスにおけるChatGPTの安全な活用を補助するものである。
背景
ChatGPTは近年注目されている生成AIだ。奈良市をはじめとしたさまざまな地域でChatGPTの導入による業務の効率化が期待されている。一方で、入力する文章によっては不確かな回答を導き出すこともあり、利用者のセキュリティに対する理解度や情報選択の能力、職員の業務への主体性が問われるサービスでもある。このため、活用の際には利用者がサービスの特徴を理解することが必要であると認識し、生成AIに対してさまざまな検証を行っている。
奈良市は「Crew」がそのほかの生成AIサービスでは提供の少ない、指定したドキュメントを基に回答を生成する機能、センシティブ情報を検知する機能、グループチャネル機能に着目した。
生成AIがもたらす業務の効率化や市民への利便性の向上を鑑み、ChatGPTの活用に向けてリスクヘッジを取るためにもさまざまな実証実験を行う。
今後の取り組み
奈良市は今後さまざまな実証実験を行い、前述した機能を用いて文書の要約・翻訳などを試行錯誤しながら、活用方法を模索する予定である。
(執筆:デジタル行政 編集部)