沖縄県、電話自動応答システムによる「税金納付書再発行」の受電実証実験を開始[ニュース]
名護市は、2023年6月よりAI(人工知能)による電話自動応答システムを用いた「税金納付書 再発行依頼」の受電実証実験を開始した。各種税金に未納がある市民・事業者からの「税金納付書再発行依頼」に対応するものである。
実証実験には株式会社TACTの、自治体向け電話自動応答システム『AI コンシェルジュⓇ for LGWAN』を用いる。『AI コンシェルジュⓇ for LGWAN』を使った受電実証実験は、沖縄県で初めての取り組みだ。
『AI コンシェルジュⓇ for LGWAN』実証実験の概要
名護市が使用するシステムは、TACTの『AI コンシェルジュⓇ for LGWAN』だ。名護市とTACTとの円滑な連携のため、販売代理店のOTNetが現地対応を行う。
対象者は、税金納付書再発行を希望する市民や事業者。対象者が携帯電話や固定電話から電話をかけると、『AI コンシェルジュⓇ for LGWAN』が自動音声で回答をする仕組みだ。AIコンシェルジュが音声で必要事項を質問し、対象者は言葉で回答するだけで納付書発行の依頼を受け付けできる。受電の結果はシステムに保存され、分析も可能。分析したデータを、税金の徴収計画立案に活用できる。これらの取り組みは、名護市が沖縄県初の事例だ。
AIによる電話自動応答システム導入の目的と期待する効果
電話自動応答システムを導入する目的は、納税案内業務に関する受電時間の拡大と結果の分析だ。システムの導入により、日中の申込みが難しかった対象者に対し曜日・時間を問わず案内が可能となる。また、対象者の利便性だけでなく、職員の作業工数削減・収納率向上を目指す。
『AI コンシェルジュⓇ for LGWAN』の概要
『AI コンシェルジュⓇ for LGWAN』は、地方公共団体向けの総合行政ネットワーク(LGWAN)対応のAIによる電話自動応答システムだ。電話をかけた人の言葉をAIが音声で認識しテキスト化する。テキストの内容を辞書やデータベースと連携し、音声を合成して質問に答えるAIソリューションだ。
(執筆:デジタル行政 編集部)