北九州市、『NSER mobile』を運用し救急搬送の効率化を目指す[ニュース]
北九州市は2023年4月から『NESR mobile』の実証実験を開始した。
NESR mobileとは、救急搬送に関わる業務において作業の効率を上げるシステムであり、TXP medical株式会社が提供している。
2020年にサービスを開始し、既に全国19都市で運用中だ。(2023年5月時点)
NESR mobileでの業務フロー
NESR mobileを使った業務は以下のようなフローになる。
- 救急隊通信司令部が受けた通報内容をシステムに入力し、現場に向かう救急隊員に情報を共有
- 現場到着後、救急隊員が患者の状態を写真や音声でシステムに入力し、その情報を病院に共有
- 病院側は受け入れ可否を、入力された情報から判断
- 受け入れ後の処置を病院側がシステムに入力し、救急隊の事後検証に活用
NESR mobile導入で期待される効果
NESR mobileを使用することで患者の迅速な搬送だけでなく、救急隊員と医療機関におけるコミュニケーションの確立や、救急隊員の業務量を軽減させることも期待している。
従来の搬送方法では、まず救急隊員が患者の情報を紙に手書きでメモし、次に受け入れの可否を確認するため各病院に電話し、その都度患者の状態を説明する。さらに救急隊員は帰署後、搬送情報をパソコンへ手入力し書類を作成している。
北九州市では、作業の重複や、効率が悪くミスの起こりやすい状況を打破するために、NESR mobileが役立つと考えている。
(執筆:デジタル行政 編集部)