【宮崎県】地域密着型のIT人材育成[先進事例]
背景
宮崎県では、離職者の増加と恒常的な人材不足に悩まされている。
離職者の増加は新型コロナウイルス感染症の影響によるものが多く、人材不足の問題はSociety5.0やDXなどの社会変革の加速化に従いIT人材の需要が増加したことに起因する。
この2つの課題の解決策として、求職者に対し
・ITスキルの習得
・就職支援(県内IT企業)
を一貫して行う事業を実施することになった。
事業の詳細
「ITスキルの習得」は、県内IT企業のニーズを事前に調査を行い、オンライン講座を実施した。受講者は地理的・時間的な制約なしに受講できるため好評で、令和3年度には83名もの市民が受講した。
「就職支援」は、企業と連携して会社説明会やインターンシップを実施した。県内IT企業には事業の趣旨を周知し、賛同をいただいた。また、求職者に対しては定期的な面談を行い、ITスキルの習得や、就職に対するモチベーションの維持に取り組んだ。
令和2年度は内閣府の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、令和3年度からは 厚生労働省の地域活性化雇用創造プロジェクト交付金を活用して運用している。
今後導入予定の自治体へ
的確な支援を行うためには、具体的なイメージを持つことが重要だ。事前調査を実施し、求職者はどのような人なのか、企業の求めるスキルをもつ人材はどのような人なのかを把握しておく必要がある。
また、事業を理解し、協力してくれる企業や利用者が多く集まるように、ターゲット層を意識した広報活動も大切と考える。
【参考情報①】
人口:106.8万人
関連URL:
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/sangyoseisaku/kense/chotatsu/20220510184329.html(県HP)
【参考情報②】
地域活性化雇用創造プロジェクト(厚生労働省)とは
URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139406.html
※本記事は令和4年9月に総務省より公表された「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」を基に作成・編集している。
総務省「自治体DXの推進」:
https://www.soumu.go.jp/denshijiti/index_00001.html
「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」:
https://www.soumu.go.jp/main_content/000835268.pdf
(執筆:デジタル行政 編集部)