【福島県大玉村】ICT技術を活用した獣害対策を実施[先進事例]
福島県大玉村は、令和2年度より獣害(イノシシ)対策にICT技術を活用している。
ICTとは「Information and Communication Technology」の略称であり「情報通信技術」のことを指す。
ICTわなの導入について
イノシシによる生活環境被害を防ぐためには「捕獲」「生息環境管理」「被害防除」を組み合わせた地域ぐるみでの総合的な対策が重要になる。大玉村は「被害防除」についてセンサー付きのわなを導入することで捕獲の効率化を図っている。
ICTわなの仕組みと効果
4メートル四方の囲いわなと、映像をリアルタイムに配信する機器を組み合わせているため、タイミングを調整しつつ1度に複数のイノシシを捕獲が可能だ。
こうしたICTわなを導入することで、わなの見回りにかかる猟友会の負担軽減や錯誤捕獲の回避につなげる。
今後の課題
ICT囲いわなは、遠隔地からリアルタイムでわな周辺の映像を見られることから、高い捕獲率が見込める。一方で、設置スペースや囲いわなの材料・強度の問題から少人数での移設が困難である。さらに、イノシシの出没に併せて移設可能な箱わなの方が捕獲効率は高い。そのため、捕獲数や捕獲効率の向上のためには、常設するICT囲いわなと移設可能な箱わなを併用することが有効とされている。
【参考情報】
人口:0.9万人
関連URL:https://www.vill.otama.fukushima.jp/
※本記事は令和4年9月に総務省より公表された「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」を基に作成・編集している。
総務省「自治体DXの推進」: https://www.soumu.go.jp/denshijiti/index_00001.html
「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」:
https://www.soumu.go.jp/main_content/000835268.pdf
(執筆:デジタル行政 編集部)