【愛知県豊根村】オンラインを利用した診察や服薬指導環境を提供[先進事例]
愛知県は2018年5月、国家戦略特区において、遠隔服薬指導事業が認められた。対象区域である北設楽郡豊根村は、医師によるオンライン診療での受診や、薬剤師からの服薬指導が提供されることとなった。
登録薬局の薬剤師は、県内の一定の地域に居住する方に対し、オンライン診療が行われた場合、対面ではなく、テレビ電話を活用した服薬指導ができる。
服薬指導までの流れ
1.オンラインで医師の診断を受ける。
2.医師が特定処方箋を患者・薬局へ送付する。
3.薬局と患者間で、テレビ電話装置を利用し服薬指導を行う。
4.薬局が薬剤を患者へ送付する。
医師が薬局へ特定処方箋を送付した際、必要に応じて疑義照会する場合がある。
指導方法は外来と大きく変わらないが、通信環境のチェックを行うため多少の時間を要する。
オンラインのメリット
普段の生活空間で診察ができるため、患者がリラックスしやすくプライバシーも守られる。服薬指導の面でも、画面を利用し薬を大きく映し出すことで、対面より説明しやすい利点がある。
今後の課題
薬剤の副作用によって身体に異変が生じた場合、現在の画像技術では見過ごしてしまうリスクがある。また、画像技術に関しては表情が分かりにくいことや、患者と医師の目が合わないなどの意見もあがっている。
服薬指導においても、オンラインで説明されるより対面の方が安心できるとの意見もあるため、オンラインで行うかどうかの判断は、患者や薬剤の種類で分けることが必要だ。
【参考情報】
人口:0.1万人
※本記事は令和4年9月に総務省より公表された「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」を基に作成・編集している。
総務省「自治体DXの推進」: https://www.soumu.go.jp/denshijiti/index_00001.html
「地域社会のデジタル化に係る参考事例集【第2.0版】」:
https://www.soumu.go.jp/main_content/000835268.pdf
(執筆:デジタル行政 編集部)