葛飾区、ドローンスクール東京を運営する株式会社ハミングバードとドローンを活用した災害現場の空撮等に係る協定を締結［ニュース］
東京都葛飾区は、大規模災害が発生した場合に備えて、ドローン（無人航空機）の活用により一早く被災状況を把握できるよう、株式会社ハミングバードと2022年11月17日「無人航空機による情報収集等に関する協定」を締結した。
河川に囲まれている葛飾区
葛飾区は、東に江戸川、西に荒川・綾瀬川、北に大場川、中央に中川・新中川が流れており、河川に囲まれた地形だ。標高は高いところで約３ｍ、低いところではマイナスの海抜０ｍ地帯も存在している。
そのため、洪水や高潮による浸水被害の危険性がある地域となっている。
また、今後発生が迫っている可能性のある首都直下地震では、葛飾区においても甚大な被害が発生すると想定されている。
荒川に隣接する葛飾区、江戸川区、足立区との災害協定
株式会社ハミングバードとして葛飾区との災害協定の締結は、足立区、江戸川区に続いて都内3区目となる。
足立区、葛飾区、江戸川区には区の左側を荒川が流れています。
荒川が氾濫した場合には、3区の自治体ほとんどの地域で浸水が予測されており、最悪の場合は、54万人が孤立すると想定されています。
河川が氾濫し、土砂などによって交通手段が遮断された場合は、人の目で被災状況の把握を行うことは非常に難しくなる。
そこで上空からドローンを活用し、より正確に状況を把握することが求められる。
今回、3区において災害協定を締結できたことにより、荒川より東側の3区間において、より迅速な状況把握が行えるようになった。
無人航空機による情報収集等に関する協定
葛飾区との締結により、災害時に迅速にドローンを活用した状況調査を行える体制を整備するに至った。
災害協定のポイントは以下。
■ 地震災害、風水害その他の災害によって葛飾区内で被害が発生した場合、株式会社ハミングバードへ協力要請することで、同社操縦士が同社所有の無人航空機（ドローン）を使い、被災状況の調査を行う。
■ ドローンの活用により、橋梁や高所、河川の上など人が立ち入ることができない危険な場所の調査が可能となった。
■ 大震災等の災害時には、区内全域で甚大な被害をもたらすことが予想されます。多数のドローンによる被災状況調査によって、円滑な被害規模の把握につながる。
（執筆：デジタル行政 編集部 加納 奈穂）